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5分間ストレッチングで筋肉づくりを促進! PDF プリント メール

部位別の柔軟性プログラムを体づくり、けがの予防に役立てる

Imageハードなトレーニングでパンプした腕、消耗しきった脚。腹筋も限界に達した。だが、トレーニングのメイン・ディッシュで満腹になってしまい、ストレッチングを省いてしまってはいないだろうか。
そんなふうに、ストレッチングを“付け合わせの野菜”のようにあつかっている人は少なくない。やるべきことだとはわかっているが、時間がないし、ストレッチングで筋肉が大きくなるわけでもないし……と思ってしまう。
だが、頭に入れておいてほしいのは、ストレッチングによって、もっと重いウエイトを上げられるようになるし、運動後の筋肉痛も軽減されるということだ。そして、けがの予防、姿勢や体型の改善にもつながるのだ。さらに、こうした効果をあげるために必要な時間は、たった5分間でいいのだ。

フランク・クラップス Frank Claps,MEd,CSCS

可動域全体を使う

柔軟性は筋力、持久力と同じように、重要な体力要素だ。柔軟性に問題があって関節の可動域全体を使った動作ができなければ、ウエイト・トレーニングで十分に効果をあげることはできない。
スポーツ・パフォーマンスにおいても柔軟性は重要だ。たとえばアメリカンフットボールのクォーターバックの場合、肩関節が柔軟で、腕を後ろに大きく引くことができれば、より速いフォワード・パスを出すことができる。また、パワーリフティングの選手が週2回の柔軟性トレーニングを8週間継続したところ、ベンチ・プレスの記録が約7kg向上したという研究結果がある1。柔軟性のトレーニングをしていないグループにはそうした効果はなかった。
ボディビルダーのポージングでも同様だ。関節が硬く、動きに制限がある選手と、柔軟性が高く、流れるような動きを行う選手とで、どちらがステージで映えるかはいうまでもない。
前述のパワーリフターの研究例のように、ストレッチングを行うことによって筋肉全体の硬さがとれ、筋肉の弾性要素をより有効に使えることでパフォーマンスがアップする。さらに、それだけでなく、ウエイト・トレーニング時に収縮した筋肉が元の長さに戻されることによって、回復過程の進行を早める可能性もある。スポーツ医学の専門家の大部分は、柔軟性を高めておくことがけがの予防につながると考えている。「緊張していない」筋や腱のほうが、大きな可動域の動作を行っても断裂の危険性が低いと考えられるからだ。
柔軟性の重要性についての著書[『The Science of Flexibility』(Human Kinetics、1996)、『Sports Stretch』(Human Kinetics、1998)]のあるマイケル・J・オルターは、次のように述べている。
「ストレッチングによって、筋肉をリラックスさせ、運動によってつくられた疲労物質の除去を促進することができる。筋肉痛の緩和、柔軟性の向上にも役立つ」
ただし、効果をあげるためには適切な方法で行わなければならないと、オルターはアドバイスしている。トレーニング後には、ストレッチした姿勢を10〜20秒間維持する「スタティック・ストレッチング」がベストだ。反動をつけて動かす「バリスティック・ストレッチング」は勧められない。勢いをつけて体を動かすと、関節に大きなストレスがかかり、傷める危険性が高いからだ。
現在けがをしていたり、体に不調がある場合は、いっそうの注意が必要だ。痛みをおしてストレッチングを行うべきではない。痛みが続くようであれば、動作範囲を小さくするか、スポーツ医学の専門家に診てもらうべきだ。組織が断裂している可能性も考えられるからだ。

たった5分間でOK

全身のスタティック・ストレッチングをしっかりと行うとしたら、1時間かかるかもしれない。だが、その日のワークアウトでターゲットとしたボディパートだけなら、5分間でいい。継続して行っていくうちに、ターゲットとなる部位に集中して行えるようになってくる。ここで紹介するストレッチングの大部分をあげてくれたオルターは、こういっている。
「トレーニングを終えたところで、ハムストリングスなり、腰、あるいは肩など、何か違和感が感じられる部位があれば、その部位を重点的にストレッチするなど、自分の体に注意を払いながら行うようにすることが大切だ」
以下にあげた各ストレッチングを15秒間ずつ、2回やってみよう。これは、上半身、下半身を別の日にトレーニングする人のルーティンに合わせたものだ。全身を一度にトレーニングしている場合は、両方行う。5分間は最低限の時間だ!