| 体脂肪を落とすダイエット:成功するための4つのポイント |
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脂肪を減らし、カットのついた体をつくる 栄養摂取のコツを5人のプロがアドバイス 体脂肪を落とすためのダイエットは、脂質と炭水化物を減らせばよい。そういうと単純なことのように聞こえるだろうが、実際にはそう簡単にはいかない(だから、ぜい肉を落とせずに悩んでいる人がたくさんいるのだ!)。そこで、むだな脂肪を減らして、鍛えた筋肉がしっかりと見えるようにしていく食事のとり方について、ボディビル、フィットネス競技のトップ・プロ5人にアドバイスを求めた。彼らが教えてくれた4つのコツを紹介していこう。 炭水化物の摂取量を増やす日と減らす日をつくる ジェイ・カトラー 炭水化物を減らして摂取エネルギーを制限することは、体脂肪を落とすための有効な方法のひとつだ。だが、問題点もある。炭水化物の摂取量を減らしすぎると、エネルギー・レベルが低下し、さらに代謝も落ちてしまう場合があることだ。このマイナス面を回避するためにプロがとっている方法を紹介しよう。 アーノルド・クラシック3連覇のチャンピオン、ジェイ・カトラーは、炭水化物の摂取量を低く保つ日と、摂取量を増やす日を設けている。 「炭水化物の摂取量を抑える日は1日に200〜300gとり、これを数日続ける。その方法で続けていて筋肉が小さくなっていくように感じたり、体脂肪がそれ以上減らないようであれば、1〜2日、炭水化物の摂取量を倍にして、1日500〜700gとるようにする」 炭水化物の摂取量をこれだけ増やすと、体脂肪を減らす効果が得られなくなるように思えるかもしれないが、カトラーはこういっている。 「炭水化物をとる量を減らせば体脂肪は減ってくるが、トレーニングを行うのにもエネルギーが必要だし、筋肉を維持する必要もある。だから4〜6日おきの割合で、摂取エネルギーは制限したまま炭水化物の摂取量を増やすようにすると、エネルギー源が確保されてトレーニングをハードに行えるようになる」 カトラーの場合、炭水化物の摂取量を低く保つ日は炭水化物を体重1kgあたり約2g、摂取量を増やす日は体重1kgあたり4.5〜6.5gとるようにしている。つまり彼の方法をとれば、体重70kgの男性の場合、炭水化物を1日に140g程度とる方法を4〜6日続けたあと、1日に315〜455gとる日を1日程度入れることになるわけだ。 プロ・フィットネス競技のケリー・ライアンの場合は、炭水化物を1日に130gしかとらない徹底したダイエットを週4〜5日行っている。その間は確かに体脂肪が落ちてくるというが、ライアンは週末には炭水化物の摂取量を増やすようにしている。 「エネルギー・レベルが高まるし、この方法のほうが、炭水化物を常に制限しているよりも速いスピードで体脂肪を落とすことができます」 ライアンは少量ずつの食事を1日に5〜6回とっているが、毎週土曜日と日曜日には、1日のうち4回の食事で炭水化物の摂取量を増やしている。 「このときはベーグルやパスタ、無脂肪のアイスクリームなど、なんでも食べています。そして月曜日になったら、また徹底したダイエットに戻るのです」 ワークアウト前にグリセミック指数の低い炭水化物食品をとる ベス・ホーン グリセミック指数*の低い炭水化物は吸収速度が遅いので、体脂肪を減らすのに役立つ(下の「消化の遅い炭水化物」参照)。プロ・フィットネス競技のベス・ホーンは次のように説明している。 「グリセミック指数の低い炭水化物をとると満腹感が持続しやすいので、食べる量を減らすことができます」 吸収の遅い炭水化物をとる場合、インスリンの急激な分泌を避けることができる。インスリンは炭水化物摂取によって分泌されるホルモンで、体脂肪の貯蔵をうながす働きを持つ。インスリンには脂肪細胞(体脂肪)からの遊離脂肪酸の放出を妨げる働きがあるので、脂肪燃焼が進まなくなるのだ(訳注:放出された脂肪酸は細胞内のエネルギー生成器官であるミトコンドリアに送られて燃焼される)。ホーンはワークアウト前にグリセミック指数の低い炭水化物をとることが効果をあげると考えている。インスリン・レベルを低く保てるので、脂肪を燃やしやすくなるという。彼女以外にも同様の考え方をしているプロが多い。 「グリセミック指数の低い炭水化物をワークアウト前にとる方法は、体脂肪を落としにくいタイプの人には特に効果をあげると思います」とホーンはアドバイスしている。ワークアウト前の食事でホーンがよくとっているのは、調理したオートミールに無脂肪のカッテージチーズを加えたものと、ノーカロリー甘味料を使ったドリンクといったものだ。 *グリセミック指数:摂取した炭水化物が消化・吸収されて血中に取り込まれる速度を、ブドウ糖を100として指数化したもの(この数値が高いほど、血糖値が急激に上昇することになる)。
ワークアウト後にグリセミック指数の高い炭水化物食品をとる ミロ・シャシブ グリセミック指数の高い炭水化物食品は精製された穀類(精白米や精白小麦のパンなど)など、一般になんらかの加工が行われているものが多く、インスリンの急激な分泌を引き起こす(食品の例は下の「消化の速い炭水化物」参照)。 こうした食品は通常、減量ダイエットに適した食品とは考えられていないが、IFBBプロ・ビルダーのミロ・シャシブは、これらを活用することがダイエットを成功させる秘訣のひとつだといっている。 「精製された炭水化物食品は、ワークアウト後の栄養補給に最適だ。インスリンを急激に分泌させて、トレーニングによって引き起こされる異化作用(筋肉の分解をうながす働き)を食い止めるのに役立つからだ」 グリセミック指数の高い炭水化物食品をとることで筋肉の減少を防ぐことができれば、代謝を高く保つ効果も得られる。また、こうした食品はインスリンの作用によってアミノ酸を筋肉に取り込む働きをうながし、同化(筋肉がつくられる働き)を促進させる。 体脂肪減量ダイエットでは、消費エネルギーよりも摂取エネルギーを少なくすることが第一の基本だが、このときに筋肉が失われないようにすることも重要だと、シャシブは指摘している。 「減量ダイエットはただ体脂肪を減らせばいいのではなく、筋量をできるだけ維持する必要がある。ワークアウト後にグリセミック指数の高い炭水化物食品をとることは、そのための効果的な方法のひとつだ」 シャシブはまた、このタイミングでクレアチン、グルタミン、分岐鎖アミノ酸(BCAA/ロイシン、イソロイシン、バリンの3つのアミノ酸)、ホエイ・プロテインもとっている。 「グリセミック指数の高い炭水化物をとることでインスリンが急激に分泌され、インスリンの働きによって、これらの栄養素が筋肉に取り込まれやすくなる。このタイミングでグルタミンを5〜10gとると、回復をうながし、筋グリコーゲンの補充を促進することができる」 ハードなトレーニング後の炭水化物の摂取量については、まず体重1kgあたり約1gを目安にしよう。体重70kgの人であれば約70gをとることになり、白米であれば約1.5カップ分(1カップ=アメリカでは240ml)がこれに相当する。ワークアウト後であれば、こうした炭水化物をとっても、体脂肪が増える心配はない。シャシブは次のように説明している。 「このタイミングでは、摂取した炭水化物は回復過程を促進するために使われるし、インスリン・レベルの上昇は体脂肪の貯蔵を進めるのではなくエネルギーの補充や筋肉の修復・再生の過程を助けることになる」
たんぱく質の摂取量を増やす ショーン・レイ 体脂肪を落とすために炭水化物や脂質の摂取量を減らしているときは、たんぱく質の摂取量を増やす必要がある。たんぱく質を十分に摂取することで筋肉の減少を防ぎ、代謝を高く維持することができるからだ。「筋量アップをめざす時期よりも、減量ダイエットを行っているときのほうが、たんぱく質の摂取量が多い」と、IFBBトップ・プロ、ショーン・レイはいっている。レイは減量ダイエット時には特に、たんぱく質源として脂質の少ない赤身の肉(牛肉など色の赤い肉)を食べることが効果をあげると考え、1日6回の食事のうち1〜2回は超低脂肪の牛挽肉を食べているという。赤身の肉にはクレアチンが含まれ(減量ダイエット時の筋力低下を避けるために役立つ)、亜鉛や鉄も豊富なので、鶏胸肉や魚、卵の白身などよりも、回復を促進する効果が得られる。 減量ダイエット時のたんぱく質摂取のポイントは、1日に体重1kgあたり約2gをとるという鉄則に加えて、さらに50〜70g摂取量を増やすということだ。これは、ワークアウト後にミールリプレイスメント(食事代用)サプリメント(たんぱく質と炭水化物の両方を含むもの)を1回とるか、1日5〜6回の食事でとるたんぱく質を毎食やや増やすようにすれば摂取できる量だ。 クリス・アセート Chris Aceto
[『マッスル・アンド・フィットネス日本版』2005年3月号にて掲載]
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