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サプリメント摂取の10の基本をマスター PDF プリント メール
Image毎日実践すべき10のポイントをおさえて、体づくりの成果を最大限にあげる

体づくりを成功させるカギとなるのは、「やるべきこと」を毎日しっかりと実践していくことだ。つまりまず第一に、ハードなトレーニングを行い、適切な食事をとって必要なエネルギーと栄養素をしっかりと補給すること。そしてこの基本をおさえたうえで、サプリメントも利用すれば、体づくりの成果を最大限にあげることができる。逆にいえば、トレーニングと食事という基本をないがしろにして、サプリメント摂取だけに熱心に取り組んでも、期待する成果を得ることはできない。

まずはこの点をおさえたうえで、体づくりのサプリメント摂取で最も重要となる、10のポイントをあげていこう。サプリメントの効果を最大限に得るために、毎日実践するべき基本だ。これらすべてを取り入れてもよいし、あるいは自分に必要なものを選んで実行してもよい。このガイドラインを毎日実践していくことで、驚くほどの成果を手にできるはずだ。


1 朝、ホエイをとる

ホエイ・プロテインのシェイクを、朝起きていちばんにとるようにしよう。夜寝ている間は栄養が補給されないので、筋肉をつくり維持するために必要なアミノ酸が供給されない状態が続く。睡眠中は成長ホルモンが分泌され、成長と回復がうながされる時間帯だが、エネルギーが不足してくると、筋肉のたんぱく質を分解してエネルギー源として利用する働きが起こる(「異化作用」という)。つまり、筋肉が失われてしまうということだ。

睡眠中はこうした異化状態が進行するおそれがある。したがって、朝起きたらすぐに、吸収の速いホエイ・プロテインをとり、異化作用を抑え、成長の過程を促進できるようにすることが重要なのだ。吸収速度が遅くならないように、プロテインは水で溶くようにする(脂質などが含まれると、消化速度が遅くなる)。このタイミングでは複合炭水化物や脂質、食物繊維はとらない。たんぱく質の消化・吸収速度が遅くなり、この時間帯での目的(できるだけ速くアミノ酸を供給する)が妨げられてしまうからだ。
●摂取方法
起床時に、ホエイ・プロテインを30〜50g摂取する。


2 朝食時にマルチ・ビタミン、マルチ・ミネラルをとる

起床後すぐにホエイ・プロテインをとり、それから20分程度してから朝食をとるようにする。すでに消化・吸収の速いたんぱく質を体に送り込んでいるので、ここではしっかりとした食事をとり、ゆっくりと燃焼されるエネルギー源を補給することが重要だ。朝食にはたんぱく質(卵や肉類など)、複合炭水化物(全粒粉のパンやオートミールなど)をとる。このタイミングでは、果物を1〜2個食べるのも効果的だ。果物に含まれるフラクトース(果糖)はそのまま肝臓に送られて、グリコーゲンに変換される。したがって、睡眠中に使われたグリコーゲンの補充に役立ち、異化作用を抑え、同化作用(筋肉をつくる働き)をうながすことができる。

そして朝食時に、マルチ・ビタミン、マルチ・ミネラルをとるようにしよう。朝食時にこれらをとるメリットは2つある。ひとつは、これらの栄養素は、食べものといっしょにとったほうが体内で利用されやすくなるからだ(訳注:たとえば、ビタミンA、Eなどの脂溶性ビタミンは吸収されるのに脂質が必要になることから)。そしてもうひとつは、1日の初めにこうした栄養素をとることで、筋肉をつくる働きを助け、さらに免疫力の強化にも役立つからだ。
●摂取方法
たんぱく質、複合炭水化物、果物などを含む朝食とともにマルチ・ビタミン、マルチ・ミネラルをとる。


3 食物繊維を補給する

朝食時に食物繊維のサプリメントもとるようにしてみよう。食物繊維は体づくりにさまざまなメリットをもたらす。まず、腸の機能が高まって消化・吸収の能力が向上する。また消化速度が遅くなるので、アミノ酸をより長時間、血中に供給することもできる。朝食時に食物繊維をとっておけば、次の食事まで血中に十分な量のアミノ酸を保つことができる。

食物繊維のサプリメントは食事といっしょにとることが重要だ。消化速度を遅くし、アミノ酸が長時間にわたって供給されるようにするためだ。

また、食物繊維の摂取量を増やすために、就寝前にもとるようにしよう。プロテイン・シェイクといっしょにとることで、睡眠中もより長時間にわたって血中のアミノ酸レベルを維持し、筋肉の分解を防ぐ効果が得られる。
●摂取方法
朝食時に食物繊維のサプリメントを最低3gとる。また、就寝前にももう3g、プロテイン・シェイクといっしょにとるようにしよう(10番めの項を参照)。


4 カフェインを利用する

カフェインは体脂肪から脂肪酸の放出をうながして燃焼を促進するので、体脂肪を減少させる効果がある。また、筋量増加を図る時期には、カフェインの効果によって集中力や意欲が高まり、トレーニングの強度を上げるのに役立つ。
ただしもちろん、とりすぎには注意が必要だ。過剰にとると、イライラしたり、睡眠が妨げられたりといったマイナスの影響が出る場合がある。カフェイン摂取による効果を最大限に得るためには、1日に1〜2回、早めの時間帯に摂取するようにしよう。
●摂取方法
コーヒーを1〜2杯、またはサプリメント200〜400mgをとる(特にトレーニング前にとると効果が高い)。疲労感を抑えるには、必要なときに200mgをとる。体脂肪減少をうながすには、1回に100〜300mgを4時間おきにとる。


5 クレアチンを筋量アップに役立てる

クレアチンの効果は広く知られているが、特にワークアウトの前後にとると、筋肉づくりにさまざまな効果が得られる。

まず第一に、クレアチンには筋細胞に水分を引き込む作用があるので、一時的により強い力を発揮できるようになる。より重いウエイトをあつかえるようになれば、筋肉の成長をより刺激することができる。

2つめには、クレアチンの作用によってワークアウト後に栄養素が筋肉により効果的に送り込まれ、回復がうながされる。

さらに新たな研究によると、抗酸化作用に似た働き(筋肉をフリーラジカルの攻撃によるダメージから守ることができる)や、エアロビック・トレーニングにも効果をもたらす可能性が報告されている。
こうした理由から、クレアチンは筋肉づくりのベスト・サプリメントのひとつとされているのだ。
●摂取方法
ワークアウト前にクレアチンを2〜3g、そしてワークアウト後にも2〜3g(合計で5g)を、いずれもホエイ・プロテインのシェイクとともにとるようにしよう。


6 グルタミンで成長を促進する

クレアチンと並んでグルタミンも、筋肉づくりのための最も効果的なサプリメントのひとつと考えられている。グルタミンは体内に存在するアミノ酸のなかで最も量が多く、さまざまな生理学的な反応に関わっている。そのなかでも、体づくりをめざす人に特に重要な働きが、腸の健康を高め、免疫力を強化し、回復をうながすことだ。また、グルタミンはエネルギー源としても利用され、さらに体内での重炭酸の生成を助ける作用もある。重炭酸はハードな運動中に生成される疲労物質(乳酸)の働きを緩衝(抑制)する働きを持つ物質だ。また、グルタミンのサプリメントをとることで、トレーニング後のグリコーゲン補充を進める効果も得られる。

こうした作用があることから、グルタミンをワークアウトの前後にとることが重要になる。グルタミンは体内でも生成されるアミノ酸だが、ほかのアミノ酸を材料にしてつくられる。つまり、グルタミンを生成するために体内の貯蔵アミノ酸が使われ、筋肉のたんぱく質が分解されてしまうことになる。したがって、グルタミンをサプリメントで補うことで、筋肉の分解を抑える効果が得られる。
●摂取方法
ワークアウトの前と後に、グルタミンを5〜10gずつとる。さらに、プロテイン・シェイクに加えるか、水に溶かして、1日のその他の時間帯にもとる。摂取量は最初は少なめにして、徐々に増やしていく。1日の摂取量は40gまでとすること。


7 ワークアウトの前後にホエイをとる

Image筋肉づくりのためのサプリメント摂取で最も重要なポイントのひとつが、ホエイ・プロテインのシェイクをワークアウトの前後にとることだ。この時間帯は、体に栄養素を送り込む必要性が最も高くなっているときだからだ。このタイミングでホエイ・プロテインを摂取することで、筋量アップの効果をさらにあげることができる。

ホエイ・プロテインのシェイクをワークアウト前にとっても、トレーニングに差し支えることはない。ホエイは消化のよいたんぱく質なので、胃腸などにマイナスの影響がおよぶことは一般的にないからだ。ワークアウト前に摂取してアミノ酸が補給されることにより、回復と筋肉をつくる働きがさらに高められることになる。

そしてワークアウトを終えた直後に再びホエイ・プロテインのシェイクをとることで、回復と成長の過程を一層促進することができる。

ワークアウトの前、直後とも、吸収の速い単純炭水化物(デキストロースなどの糖類)をシェイクに加えてとるようにしよう。単純炭水化物をとることで、インスリンの分泌がうながされ、このインスリンの働きによってたんぱく質(アミノ酸)の筋肉への取り込みがより効果的に進むようになるし、グリコーゲンも効果的に補充できる。
●摂取方法
ワークアウトの前と直後にそれぞれ、ホエイ・プロテイン20〜40gを、単純炭水化物40〜80gといっしょにとるようにしよう。グルタミン、クレアチンを加えてもよい(上述のそれぞれの項を参照)。


8 抗酸化物質で筋肉を守る

ハードなトレーニングを行うと、体内では大量のフリーラジカルが発生し、筋肉にダメージが与えられることになる。ビタミンE、Cといった抗酸化物質には、フリーラジカルの働きを抑え、筋肉の成長を助ける作用がある。これらの栄養素は朝食時に摂取したマルチ・ビタミン、マルチ・ミネラルにも含まれているが、1日の後半にもう一度とることで、筋肉づくりの成果をさらにあげることができる。これらの栄養素は、前述したように食べものといっしょに摂取するほうが効果的なので、夕食時に(あるいはワークアウト後のシェイクといっしょに)もう一度とるようにしよう。
●摂取方法
ビタミンC500mgと、ビタミンE400 IU(約267mg)を夕食、またはワークアウト後のプロテイン・シェイクといっしょにとる。


9 亜鉛、マグネシウムをしっかりと補給する

筋肉づくりをめざす人やアスリートは、特に亜鉛、マグネシウムが不足している場合が多い。ハードな運動を行うことでこれらの栄養素の必要量が増大し、さらに発汗によって損失量も増えるからだ。

亜鉛、マグネシウムの不足を防ぐためには、ZMAの摂取が役立つ。ZMAは亜鉛、マグネシウム、ビタミンB6を組み合わせたサプリメントで、オーバートレーニングの症状を防ぎ、テストステロンやインスリン様成長因子(IGF)-1といった同化ホルモン(筋肉の成長を促進する)のレベルを高める効果が期待できる。これらの同化ホルモンは、亜鉛やマグネシウムが不足していると、体内での生成量が低下してしまう場合がある。

また、ZMAには睡眠の質を高める作用もあり、回復を促進する効果が得られる。ZMAは、食事といっしょにとらないほうが効果をあげる(特にカルシウムといっしょにとると吸収が阻害されてしまう)。やむを得ない場合はプロテイン・シェイクといっしょにとってもよいが、シェイクを飲む30分程度前にとったほうが、より効果を期待できる。
●摂取方法
ZMAを夜に、胃が空の状態でとる(1日の最後のプロテイン・シェイクをとる30分程度前に)。製品に書かれている使用法にしたがって摂取すること。ほとんどのZMAサプリメントには亜鉛30mg、マグネシウム450mg、ビタミンB6約11mgが含まれている。

10 カゼインを活用する

カゼインもホエイと同じく、牛乳に含まれるたんぱく質の成分だ。しかしカゼインは、ホエイと違って、ゆっくりと吸収される。このことから、ワークアウト前後と起床時には吸収の速いホエイをとり(アミノ酸を短時間で供給する)、1日のその他の時間帯にはカゼインをとる(血中にアミノ酸がより長時間にわたって供給される)ことが、筋肉づくりの成果をあげる効果的なたんぱく質の摂取方法となる。

カゼインの摂取が最も重要となるタイミングは、就寝前だろう。睡眠中には栄養が補給されないので、消化・吸収の遅いカゼインをとって、血中により長時間、アミノ酸が維持されるようにすれば、筋肉を分解してアミノ酸を得る働き(異化作用)が抑えられるからだ。

また、時間がなくて食事がとれないときなどにも、カゼインが役立つ。カゼインを含むミールリプレイスメント(食事代用)サプリメントを利用してみよう。
●摂取方法
カゼイン30〜50gを就寝前にとる。このとき、筋量アップをめざす場合は炭水化物をいっしょにとるが(50gまで)、体脂肪減少を目的としているときは炭水化物はとらない。

以上、1日の時間帯にそって、サプリメント摂取の基本ポイントを紹介した。このポイントにしたがってサプリメントを補給し、回復にも十分に注意を払えば、筋肉づくりの成果は確実に得られるはずだ。

スティーブ・スティーフェル Steve Stiefel
ジム・ストッパーニ Jim Stoppani, PhD

[『マッスル・アンド・フィットネス日本版』2005年4月号にて掲載]